コロナウイルスが原因で倒産する企業が続出しています。
しかし、帝国データバンクなどの調査を見てみると、そもそもコロナウイルスが原因ではなく、もともとその企業の体質に問題があって倒産したケースが多いように思います。
例えば、関東地方を中心に展開していた整骨院チェーン「MJG」。怪しい商売をして埼玉県から措置命令を受け、さらに従業員と労使トラブルがあってもめていました。典型的なブラック企業です。これは、潰れた原因はコロナはまったく関係ありませんよね。
積極的な新規出店に伴う管理体制が追いつかず、不採算店舗が増加。また、借入金の返済負担が重く、資金繰りが悪化していた。こうしたなか、根拠なく体脂肪を減らせるとの宣伝をしたとして、2019年11月18日に埼玉県から景品表示法違反(優良誤認)で再発防止を求める措置命令を受けたことに加え、今年2月には社員より労使トラブルや保険診療の不正請求などを告発され、信用が低下。
帝国データバンク 倒産速報より引用
また、すでにオワコンになっていたジャンルの企業が潰れたケースもあります。オワコンになればその産業は死にます。歴史上、何度も繰り返されていますよね。
明治時代中期に鉄道網が普及したら、それまでの人力車がオワコンになった。自動車が普及したら馬車がオワコンになった。戦後にエネルギー革命が起こると石油の価値があがり、石炭がオワコンになった(そのせいで軍艦島は人がいなくなって廃墟になった)。そういうことです。
例えば、パチンコはコロナの影響で店が開けられないので苦境に陥っていると言いますが、そもそもコロナになる前からどんどん店舗の数が減っていました。市場規模が縮小しまくっていました。スマホゲームに客を奪われ、店には暇そうなジジババばかりで若者を取り込めていませんでした。
さらに言うと、パチンコのゲーム自体が数十年前からほとんどゲーム性が変わっていない。昨今の刺激的なゲームなどと比べたら単純であり、非常につまんないものです。ギャンブル性がなければとっくに死んでいたでしょう。警視庁や国家公安委員会の役人の天下り先として存続しているだけの産業です。
したがって、パチンコ屋はどんどん潰れても仕方ないと思います。さらに言えばものすごくグレーな産業なわけですよね。これをわざわざ税金を投入して守る意味ってあるのかどうか、甚だ疑問です。
またホテル・旅館業界なども苦境に陥っていると言いますが、潰れている旅館を見てみるとやはり経営の体質に問題があり、潰れても仕方ないようなものばかりです。例えばこの「冨士見荘」はわかりやすい例です。
個人消費低迷が続きレジャー向け支出が減少していたことや、国内外の温泉・リゾート施設との競合激化もあってその後の業況は低迷、2017年12月期の年収入高は約9700万円にダウンしていた。設備投資資金を借入で賄ったことで財務面も逼迫し、2013年には決済不履行を起こすなど資金繰りの厳しさが表面化していた。近時は、中国人ツアーの受け入れに特化し業況改善を図っていた(以下略)
帝国データバンク 倒産速報より引用
インバウンドに極端に依存していたり、無理な投資をして増改築をしたホテルはこれからどんどん潰れていくでしょう。
したがって、コロナが直接的に倒産の引き金を引いた例は、そこまで多くありません。もともと経営上の問題があっていつ潰れてもおかしくなかった企業が、コロナが原因で倒産が早まったといえます。
なんでもかんでもコロナのせいにしてはいけないと思います。マスゴミも、なんでもコロナコロナと騒ぐのではなく、企業が潰れたのであれば、ちゃんと本質的な部分に触れて報道しないとダメです。