↑ 秋田県の佐竹知事と、KADOKAWAのなんか偉そうな人が一緒に行った記者会見。手前には県庁をリストラされたスギッチと、「けものフレンズ」でなんかやらかした大先生の代表作のぬいぐるみが置かれています。 画像:美の国あきたネットより引用
▼秋田県の明るい話を書いたら・・・
いつもこのブログでクソの極みな記事を書いているので、嫁にもっと明るくて楽しい話を書けと言われたので、せっかく秋田県の明るい話題を発掘しようとして、前回「秋田県は国指定重要無形民俗文化財が日本一多いんだぞ!」「凄いんだぞ!」という話を書いたら、そんなのじゃ秋田県の閉塞感は拭えないぞとでも言わんばかりに暗い話に引っ張ろうとする人が出てきて、萎えています。
あのさあ、秋田県に閉塞感が漂っているとよく言われるけど、それって何でもかんでもマイナスに捉えるから負のエネルギーが漂ってしまうんですよ。
雇用確保も、人口の増加も、賃金UPも、暗いことばっかり言っていたら一向に改善が望めないんだぜ。なんで秋田県の日本一である国指定重要無形民俗文化財の数を、前向きに捕えようとしないんでしょうか。マイナス思考にしか物事を捉えられない人は、永遠に何も変えることはできないと思います。
▼クール・リジョンって知ってる?
はあ。凄まじく微妙な気持ちになったので、じゃあ、秋田県のダメな話を書くことにします(爆)。まあ、これは秋田県だけじゃなく、いろんなところがダメな話なんですけど。
皆様、KADOKAWAってご存知ですか?
あ~~ 「けものフレンズ」でやらかした企業ですね。
その通りです。
↑ 世界中のフレンズを震撼させた、たつき監督のツイート。
そのKADOKAWAが秋田県でやろうとしていたクール・リジョンというプロジェクト、知っていますか? え? 知らない?? 知らない人のためにリンク貼っておきますね。平成26年(2014)に発表され、秋田県とKADOKAWAがタッグを組んで、地域おこしプロジェクトを行おうとしていたのです。
▼KADOKAWAの壮大な計画
佐竹知事も出席して結構大々的に記者会見が行われました。んで、様々なプロジェクトが計画されていました。以下、プレスリリースより抜粋します。
(1):「角川大映映画展」 2014 年 4 月 19 日(土)~6 月 15 日(日)の 58 日間、「秋田県立美術館」(県民ギャラリー)で開催。
(2) :地域 No.1「秋田魁新報」と地域密着型の連携企画を協議中
(3) :「秋田大学」、「秋田県立大学」などと新しい形の実践型産学連携によるワークショップ
(4) :秋田の銘菓とアニメのキャラクターがコラボレーションしたお土産プロジェクト
(5) :「スーパー秋田美人選抜選挙 2014」(仮称)
(6) :KADOKAWA による“秋田のご当地本”を企画中
(7) :KADOKAWA による映像制作プロジェクト
(8) :KADOKAWA が秋田の観光振興をサポート
(9) :KADOKAWA の絵本「いぶりがっこちゃん」で秋田を応援
おそらく、県の方ではろくにアイディアを出さずに、KADOKAWAが一方的に提案してきて、県がそれに便乗したのだと思いますが、何はともあれ実施されていたらそこそこの話題になったと思います。
では、実態はどうなったのでしょうか。秋田県立美術館で(1)の「角川大映映画展」 は開催されましたが、それ以外はほとんど実施されずに自然消滅しました。(4)の秋田の銘菓とアニメのキャラクターがコラボレーションしたお土産プロジェクトは、何点か出たような出ていないような・・・記憶が曖昧です(汗)。
▼外部に丸投げではダメ
地方創生ブームが起こっているので、東京の業者が地方に売り込みをしまくっています。主に町おこしのプロジェクトの企画やコンサルなどです。んで、自治体も予算を消化したかったり、とりあえずなんかやっていることをPRしたいので、提案に便乗します。
最近では「動画を作ってYOU TUBEに掲載しましょうよ!」という提案が多いそうです。業者に丸投げすれば、それなりにかっこよい映像ができます。
ですが、この手の業者丸投げのプロモーションが、県民にとってプラスにならないのは明らかです。東京の業者に貴重な税金を流してしまいます。さらに、町の中にある豪華なハコモノは目立ちますが、動画はぜんぜん再生されなくても、ネット上なので目立ちません。ハコモノよりもタチが悪いといえます。
KADOKAWAのクール・リジョンもその類の提案といえます。この企画が消滅したのは、KADOKAWAも県の担当者もぜんぜんやる気がなかったから。これに尽きます。そして、県内の業者にもやり遂げるだけのスキルのある人が皆無だったのでしょう。
地方創生は東京の業者を肥えさせるためのものではありません。県民が、自分たちの街の方向性を考える機会なのです。また、黙っているだけでは地域の未来は何も変わりません。10年後、20年後、自分たちの街をどうしたいのか。県民一人一人が考える必要があるのです。