腕時計をしていない人が増えました。今の時代、腕時計はまったくもって生活必需品ではありません。時間を知りたければスマホがあります。そして、スマホの時計は極めて正確です。
しかしながら、腕時計はとても楽しい趣味です。身に着けて楽しい、集めて楽しい、コレクションしたものを外に持っていける。会話のツールになる。こんな面白い品物はなかなかありません。
そこで、僕は子どもの頃から腕時計に親しんでもらいたいという想いから、羽後町の中学生に、羽後町のミナセやオリエントスターはもちろん、ロレックスやランゲ&ゾーネなどの腕時計を触ってもらい、その魅力を伝える“布教活動”を行っています。
羽後町では時計屋さんがどんどんつぶれてしまっていますので、こうした腕時計に触れる機会は極めて少ないです。だからこそ、実機を触ってもらうことは重要だと考えています。
本格的に腕時計を選びはじめるのは、ある程度大人になってからです。しかし、昨今は上司が部下に腕時計を買わせるような儀式は、あまり行われなくなっていると聞きますし、場合によってはそれがパワハラになるそうです(汗)。
一方、「GOETHE」などの金持ち向け雑誌を見ると、腕時計を着けて闘争心に火をつけろとか、ものすごく肉食系っぽいフレーズばかり並んでいます。
もちろん、そういう発信の仕方もいいと思いますし、実際に僕自身も腕時計を着けることでモチベーションアゲアゲになる効果を実感しています。けれども、僕はもっと気軽に、腕時計を楽しむライフスタイルを提案していきたいと考えています。
だからこそ、中学生への布教が重要です。中学生は多感な時期です。彼らは簡単に腕時計を買うことはできないかもしれません。しかし、この時期にいい腕時計を触ったりした経験が、未来に生きてくるのでは・・・と期待しているのです。
10年後とかに、
「そういえば中学生のときに腕時計に触ったな」
「お金が入ったから時計屋さんに行ってみようかな」
・・・と思ってくれる人が1人でも出てきたら、時計ヲタ冥利に尽きますね。
そして、ぜひ、沼にはまっていただきたいと思っています(笑)