かがり美少女の中の人ブログ

かがり美少女イラストコンテスト主催者の山内が、好き勝手なことをつぶやいています。たまに嫌な感じのことを書きますが、ゆるしてニャン☆

けものフレンズ2を監督する木村隆一さん、頑張って!

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けものフレンズ」のアニメは空前のヒットとなりましたが、最大の功労者であるたつき監督の降板騒動がありました。

すると、外野のいろんな方々がカドカワ叩きに参戦(カドカワは製作委員会の一社でしかないのですが・・・)。アニメ業界の問題がクローズアップされるきっかけになった出来事でした。

キャラクターデザインの吉崎観音さんは沈黙していますし、このままひょっとして二期は無いのでは・・・と思われていましたが、「アイカツ!」などの作品で知られる木村隆一さんが監督を引き受け、「けものフレンズ」が製作されることが決まりました。

木村監督、凄いよく引き受けた。

かっこいい。

イケメンすぎます。

僕は木村監督を全面的に応援したいと思っています。

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↑ たつき監督が手掛けた前作のイメージ

 

前作と比較されるのは間違いありませんし、たつき監督のファンからは批判もされるかもしれない。それを承知で引き受けた。木村監督は業界でもベテランですし、敢えてこんな大変な仕事をしなくたっていい立場です。それでも、荒波の中に自らの身を投じたわけです。

木村監督の挑戦的な姿勢に拍手を送りたいと思います。

前作の熱狂的な支持者には、木村監督をバッシングしている人もいました。でも、こんなめんどくせー厄介な仕事、普通は引き受けません。僕は絶対に嫌です。賛否両論あることを承知で、木村監督は引き受けた。並々ならぬ決意と自信があったのでしょう。

これをイケメンと言わずして、何と言いましょうか。

とにかく身震いするレベルでかっこいいですね。

さて、後に続く監督の使命は、前作を超える名作を作ることです。もしくは、前作同様に愛される作品を作る、です。

大人の事情で無理やり作った続編は、駄作になることが多いといわれます。

しかし、話題作の続編を手掛けるということは、クリエイターにとっては大きなチャンスでもあります。話題になりますし、自身をレベルアップさせることにも繋がるでしょう。精神的にも鍛えられるはずです。

騒動が、名作を生むきっかけになることもあります。

木村監督は、前作と同じくらい、みんなに愛される作品を作ってほしいと思います!

 

 

 

 

ロレックスを扱えなくなった地方時計店の想いを、都市部の店員は理解してほしい

僕はスイスの時計のイベントには行ったことがありませんが、47都道府県の主要な時計店はほぼ訪問しています。

その経験からいろいろ書かせていただきます。

都会のロレックスの正規店を巡っていると、嫌な思いをすることがかなりあります。特に、百貨店に多いです。いわゆる“デイトナランナー”の皆さんなら、よく直面することだと思います。

店員の態度が悪い、めんどくさそうに対応する、さらには時計の型番を平気で間違える(これは本当に多い!)などなど、とても高級品を扱うお店とは思えないような対応をされた人は多いのではないでしょうか?

確かに、店員さんの気持ちもわかります。毎日のように「デイトナありませんか?」と電話や来客があり、さらには実際にはバックヤードにデイトナがあるのに外商に回さないといけないので「在庫を切らしています」と、一般客にをつかないといけない。とても、まともな神経ではできません。こんな毎日を続けていたら、病むよね。

しかし、です。地方の時計屋さんは、ロレックスを扱いたくても扱えなくなった店がたくさんあるのです。

「ロレックスを売れるなら、今すぐにでも売りたい」

「並行店には負けないし、百貨店にだって負けない」

時計屋さんの店主のそんな声を、僕は何回も聞いてきました。

しかし、メーカー側が提示するように、相当な在庫数を持ち、売上実績を作り、指定の什器を使って店舗を改装しなければ、販売そのものができないのです。それでいて、正規店は通販ができない。

だから、資本力に劣る中小の時計店では扱えませんし、秋田県のように人口が少ない地方では、販売そのものが成り立たないのです。実際、東北地方ではロレックスの正規店はなんと宮城県仙台市の「藤崎」しかありません。

青森県の金正堂、秋田県の小野時計店、岩手県道又時計店・・・有名な時計店はすべて、取り扱いを辞めてしまいました。

人口10万人以下の地方で正規店を続けているのは、三重県の奥〇計店だけです。この“三重の名店”が間違いなく日本一のロレックス正規店であるのは愛好家にはよく知られていますが、残っているのが奇跡ですらあります。

みんなロレックスが好きなのです。しかし、好きなのに、売りたいのに、扱わせてもらえない。お店として、これほど悔しいことはないでしょう

百貨店の正規店の店員さんは、そういう地方店の想いを、わかっているのでしょうか?

たぶん、わかっていないでしょう。

現在、百貨店などの正規店に勤務している店員で、地方の元正規店だった時計屋に行ったことある人なんて、そうそういないでしょう。そもそも、新卒で入った人は、ロレックスの正規店がかつては地方にいっぱいあったことすら、知らない人もいるかもしれません。

ある並行店の方がこう言っていました。

「ロレックスの正規店の店員なんてバイトでもできる

「ぶっちゃけ店員要らない。自販機でいい。ボタン押して、デイトナ出てきたらいいじゃん」

デイトナさえ売ってくれれば、店なんかどこだっていい。店員の接客なんか見て、買ってないでしょ?」

・・・これは極論かもしれませんが、僕も時折そう思ってしまうほど、杜撰な対応をよく目にします。

話を変えましょう。

岐阜の「岩〇時計舗」の長〇川さんは、時計に関するブログで有名です。僕は一度、お店でお話をさせていただきました。ご本人は“ダメ社員”と自称していますが、大変に時計に詳しい方で、膨大な知識と情報を持っておられます。

接客も素晴らしい。その証拠に、県内で年間ナンバーワンの売り上げを作ったこともあり、お店の展示会では4日間で30本ロレックスを売るなど、相当な販売能力のある方です。

長〇川さんもまた、ロレックスを売りたいのだけれど、上記のような事情で売れなくなってしまった方です。

そんなこともあって、ブログでロレックス(製品というより企業や問屋の姿勢)を叩きまくっていますが、実際はすごく愛情を持たれているのです。そんな長〇川さんのブログを見ると、なぜロレックスの正規店の店員がいまいちなのか・・・ という事情がわかります。

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もし、今、長〇川さんにロレックス売らせたら、相当に凄いだろうなあと思います。

そして、地方の時計店の今後についても、示唆に富んだ発言をしています。

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繰り返します。

都市部のお店の店員さんは、地方の時計屋さんの想いを汲んで、頑張っていただきたいと切に願います。

 

 

ゼロからわかるロレックス 改訂版 (CARTOPMOOK)

ゼロからわかるロレックス 改訂版 (CARTOPMOOK)

 

 

某百貨店にはステンレスのデイトナが月に10本入荷するが・・・

某鉄道系の百貨店のロレックスのお店には、ステンレスのデイトナが月に10本は入荷する。“特Aショップ”だから、ということらしい。

けれども、店頭には一切並ばない。その月にもっとも多くロレックスを買った外商付きのお客さんに、優先的に割り当てられるという。

これは、その百貨店の外商がはっきりと明言したことなので、間違いないのだろう。

にもかかわらず、そのロレックスショップの店員は「デイトナが買えるかどうかは運ですね」とか、「入荷本数は私どもにもわかりません」などと、来店した客に説明している。

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私は別に人気モデルが全部外商に回っても問題ないと思う。世の中には平等なんかないのだ。付き合いのない客に売りたくないのは、商売人の本心だろう。お得意様を優先するのは、商売として普通のことである。

問題なのは、お客さんに嘘をついていることだ。お客さんは平等ですよ、平等に買えるようにしていますよと言っておきながら、実際はまったく平等ではないのだ。実に日本らしい、本音と建前の使い分ける、嫌~~~~~~~な商売の仕方である。

はっきりと、「その月にもっとも多く当店でロレックスを買った外商付きのお客さんに、優先的に割り当てられるルールになっています」と言えばいいのだ。それですべて解決である。

店員が本当のことを言ってくれさえすれば、奇跡のめぐり逢いを信じてお店を回っている“デイトナランナー”は、最初からこの店を外すことができる。無駄な労力を消費せずに済む。承知の通り、一見さんにもデイトナを売ってくれるお店は、しっかり存在するのだ。私ですら、普通にレアモデルを正規店で買えている。

また、もっとも多く時計を買えば割り当てられるのなら、デイトジャストやデイデイトなどを買いまくって、デイトナを回してもらう・・・という手段をとる人も出てくるはずだ。実際、海外では、こういったモデルを買いまくれば奥からデイトナが出てくる、という店も多い。その方がよっぽど親切である。

私はこの店とちょっとした付き合いはあるし、デイトナが回ってくるならいわゆる不人気モデルを買いまくろうかなと思ったことも、一度や二度ではない。なぜなら、後で不人気モデルを転売すれば、それでも並行店の高い値段で買うよりはデイトナを安く入手できてしまうためである。

けれども、それは心情的に最悪だし、何より、このデイトナの件を打ち明けてきた外商の対応が凄まじく糞だった。

こいつからは絶対に買いたくねー!」「こいつの営業実績にしてやりたくねー!」と思ったので、そういう手段をとらないのである。

商品とは、結局、人を信頼して買う物である。嫌な奴から買うのは、どんな人気モデルが回ってくるとしても嫌なものなのだ。嫌な奴から買った時計を毎日身に着けるなど、地獄のようなものである。

 

ゼロからわかるロレックス 改訂版 (CARTOPMOOK)

ゼロからわかるロレックス 改訂版 (CARTOPMOOK)

 

 

ある老舗時計店が、国産の高級腕時計を扱わない理由

A時計店が、国産腕時計ブランドBの正規店になろうと真剣に考えた。

けれども、検討を重ねた結果、「やはり扱えない」ということで、取扱いは断念した。製品の品質もそうだが、Bが歩んできた歴史に対して疑念を持ったためだという。

Bは、世界の腕時計業界をリードしてきた。世界初の新しい技術を開発してきた。その製品は世の中の人々を虜にした。日本のモノづくりを象徴する一社、と言っていいかもしれない。

1970年代、Bは腕時計の常識を覆す新技術で世界を席巻した。同社はそれまで、機械式腕時計の技術で世界の頂点に立っていた。しかし、革新的な新技術の開発で世界を驚かせると、程なくして高級機械式腕時計の製造を休止。新技術の普及に舵をとる。

一度は頂点を極めた機械式の技術を、過去のものとして、事実上、葬った。

新技術は、当初は金無垢の腕時計に搭載され、発売された。はじめは高価だったが、量産化に伴い、どんどん価格は下がっていく。次第にサラリーマンや学生が買える価格帯になった。

安くていいものを大量生産で提供することで豊かさを共有する。これこそが高度成長期以降の日本メーカーの理想であり、信念だった。Bはそういった日本メーカーを象徴する存在だったといえるだろう。

70年代、スイスのメーカーが軒並み廃業した。職人も6分の1ほどに激減したという。時計メーカーCは経営が立ち行かなくなり、アメリカの企業が買収。同社が誇る機械式クロノグラフの製造中止を命令されるなど、混迷を極めた。

しかし、80年代に入ると思わぬ形でスイスの逆襲が始まった。伝統的な職人技を生かす、機械式腕時計に注目が集まり始めた。快進撃を続けてきたBの歯車が、次第に狂い始めた。

それはそうだろう。新しい技術は、次々に新モデルを出し、技術革新をしていかなければならない。昨今のスマートウォッチがそうであるように、最新の技術は少し時間が経てば陳腐化する。消費者の飽きるスピードは予想以上に早かった。

そして、中国の台頭である。思えば、Bの社屋がある諏訪は、戦前まで世界屈指の生糸の産地だった。日本の生糸は頂点を極めたが、やがて中国の安い生糸によって駆逐された。

第二次大戦中、疎開工場としてBが立ちあがったのも、生糸から時計へ産業を転換し、街を再生させようという地元の時計店の熱意によるものだったはずだ。しかし、過去に学ばないのは、日本のお家芸かもしれない。かくして、同じ過ちは繰り返された。

同社は窮地に立たされた。

方針転換を余儀なくされた。

88年、一度は消滅した同社の最高級ブランドを復活。

98年、同社は最高級ブランドで機械式腕時計を復活させた。

「伝統技術の継承と謳ってはいるものの、新技術の敗北ともとれる」と、A時計店。

さて、高級機械式が途絶えている間、Bは別ブランドで独創的な製品を作ってきたが、修理はすでに行っていないものも多い。スイスにはパテックフィリップのように、永久修理を謳うメーカーがいくつかある。日本メーカーはメンテナンスに関しては決して十分な体制を敷いているとはいえない。

日本を代表する家電メーカーのDが、動物型のロボットを再び発売したのは、記憶に新しい。このロボットも、メーカーの都合で修理受付の終了を宣言したことがあった。

「実際の動物は必ずお別れの時が来るから、“死なない”ロボットを迎えた。それなのに、ロボットに“死”が訪れるなんて。ずっと一緒にいれると思ったのに・・・」というユーザーが続出したが、無情にも修理受付は終了。一度終了したものをまた復活させるという。以前のユーザーの心境はどんなものだろう。

腕時計は毎日、持ち主と一緒だ。ゆえに特別な思いが籠るものだと、A時計店は言う。

高級腕時計を買う人は、一生に一本、記念に買うケースが珍しくない。だから、メーカーの都合で“修理ができない”と言われては困る。思い出はお金に替えられないものなのです。僕は国産が嫌いではないけれど、思い付きで一過性の商品を出し続けてきたメーカーの姿勢に賛同できません

腕時計は売って終わりじゃない。むしろ、売ってからがお客様との本当の付き合いの始まりです。ですから、自信をもってすすめられない商品を扱うことだけは、したくないのです

A時計店は、店主自身が腕時計の修理技術者だ。高校生の頃には時計店を営んでいた親の修理を手伝ってきた。店主の人生は時計とともにあると言っていい。さらに収集家でもあり、数えきれないほどの本数を所有する。

長年にわたりBも取り扱ってきたから、同社の歩みは誰よりもよく知っている。そんな店主が、Bを「思い付きで商品を作っている」と批判する。

機械式腕時計の復活だって、スイスのメーカーが盛り上がってきたからでしょう。結局は、流行にのせられているだけなのです」

スイスのブランドは、Bが辞めている間も、地道に機械式腕時計を作ってきた。確かに、Bは研磨の技術などは優れています。けれども、技術は模倣できても、歴史と職人の厚みが違います

私がそうであるように、A時計店も決してBが嫌いなわけではない。というより、Bが好きなのだ。Bの復活こそが日本のモノづくりの再生に繋がると信じて疑わない。エールを送っている立場にある。

それでも、昨今のBの世界戦略は迷走を極めている。2017年、世界進出を本格化すべく、文字盤のデザインを変更した。“ブランド化”を図るために田舎の中小の時計店で取り扱えなくする一方で、家電量販店での安売り販売は継続している。ショーケースに時計が押し込められ、「20%引き」「ポイント還元!」の値札とともに並ぶ。

これがブランド化として適正なのか。矛盾を感じずにはいられない。A時計店はこう話す。

「“モノはいいけれど、ブランド化が下手”というのが日本製品の代名詞。ずっと昔からそう言われてきたのに、まったく改善しようとしなかった。そのツケが回ってきているのです。日本はそろそろ真のブランドを作って、安売り競争から抜け出さないといけないですね」

 

※ある時計店の店主のお話をもとに内容を構成しています。

腕時計を気軽に楽しんでもらえるように、地元で布教活動をしています

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腕時計をしていない人が増えました。今の時代、腕時計はまったくもって生活必需品ではありません。時間を知りたければスマホがあります。そして、スマホの時計は極めて正確です。

しかしながら、腕時計はとても楽しい趣味です。身に着けて楽しい、集めて楽しい、コレクションしたものを外に持っていける。会話のツールになる。こんな面白い品物はなかなかありません。

そこで、僕は子どもの頃から腕時計に親しんでもらいたいという想いから、羽後町の中学生に、羽後町のミナセやオリエントスターはもちろん、ロレックスやランゲ&ゾーネなどの腕時計を触ってもらい、その魅力を伝える“布教活動”を行っています。

羽後町では時計屋さんがどんどんつぶれてしまっていますので、こうした腕時計に触れる機会は極めて少ないです。だからこそ、実機を触ってもらうことは重要だと考えています。

本格的に腕時計を選びはじめるのは、ある程度大人になってからです。しかし、昨今は上司が部下に腕時計を買わせるような儀式は、あまり行われなくなっていると聞きますし、場合によってはそれがパワハラになるそうです(汗)。

一方、「GOETHE」などの金持ち向け雑誌を見ると、腕時計を着けて闘争心に火をつけろとか、ものすごく肉食系っぽいフレーズばかり並んでいます。

もちろん、そういう発信の仕方もいいと思いますし、実際に僕自身も腕時計を着けることでモチベーションアゲアゲになる効果を実感しています。けれども、僕はもっと気軽に、腕時計を楽しむライフスタイルを提案していきたいと考えています。

だからこそ、中学生への布教が重要です。中学生は多感な時期です。彼らは簡単に腕時計を買うことはできないかもしれません。しかし、この時期にいい腕時計を触ったりした経験が、未来に生きてくるのでは・・・と期待しているのです。

10年後とかに、

「そういえば中学生のときに腕時計に触ったな」

「お金が入ったから時計屋さんに行ってみようかな」

・・・と思ってくれる人が1人でも出てきたら、時計ヲタ冥利に尽きますね。

そして、ぜひ、沼にはまっていただきたいと思っています(笑)

ルイヴィトン モノグラムエクリプス のウォッチケースを作ってみた!

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1年待ってようやく納品されました。

ルイヴィトン モノグラムエクリプス のウォッチケース「コフレ 8 モントル」です。

発注をかけたのが2017年11月、完成が2018年11月ですので、まる1年かかった計算になります。長かった・・・

ルイヴィトンで自分好みの製品を作ってもらえるサービスを、スペシャルオーダーといいます。特別な顧客しかできないイメージですが、一見さんでも頼めるようです。某オレンジのブランドと違って、そこまで敷居の高いサービスではありません(と聞いていますが、いろいろ諸条件があるようですので、気になった方は詳しくはお店で聞いてください)。

代金は前金制で、50%ずつか、一括で払います。

納期に関しては「1年」とざっくり伝えられます。けれども、早いときは半年ほどで仕上がるようです。前回、僕が嫁さんにジュエリーケースをつくったときは、だいたい10か月くらいで完成しました。

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↑ 結婚するときにオーダーしたルイヴィトンのジュエリーケース。通常のモノグラムで、内側の生地を紫に変更した仕様です。

 

このときはルイヴィトンのトランクのフェアがあったタイミングで、日本からオーダーがかかりすぎて製造が遅れたといいます。それでも1年以内で収まりました。

今回の僕のウォッチケースが1年かかったのは、極めてイレギュラーなオーダーだったためでした。

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↑ 2016年に誕生したモノグラムエクリプスは、通常だと内側がグレーがかった色の生地を使っています。このボックスは緑色に変更しています。これはロレックスを8本入れるケースを想定したもので、同社のブランドカラーが緑色であるためです。

 

2017年8月頃、ルイヴィトンで担当のM氏から「山内さんもトランクを作りませんか」と提案がありましたが、正直、僕はあんまり乗り気ではありませんでした。

僕はルイヴィトンの製品をファッションアイテムとしてではなく、ビジネスに使う目的で買ってきました。頑丈で実用的で機能的だからです。趣味的なものは買おうと思っていませんでしたし、箱に入れたいものなんて特になかったため(笑)、はじめは軽く聞き流していました。

ところが、ウォッチケースがあることを知って気持ちが一変、猛烈に作ってみたいと考えるようになったのです。

僕の数少ない趣味が腕時計です。元来のオタク気質ですので、コレクションはかっこよく並べてみたい。それまでビッグカメラで5000円で買ったウォッチケースに収納していましたから、もっと良いケースに入れたいと思いました。

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9月頃にモノグラム柄のウォッチケースのサンプルを取り寄せてもらい、僕が持っている時計(ロレックス×6、グランドセイコー×2)を入れてみました。すると、想像以上に風格があってかっこいい。

これなら、サンプルをそのまま買ってもいいかなと思ったのです。

M氏とそんな話をしていると、時計好きとして知られるスタッフT氏が「山内さんはロレックスがお好きですから、生地を緑にしてはどうですか?」と提案してきました。

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シミュレーションしてみたところ、お~~~ これはなんかいい、しっくりとくる! ルイヴィトンとロレックスのコラボモデルっぽくなった点も気に入りました。

いろんな時計を入れるより、「ロレックス専用」とした方が明快です。

で、僕は出たばかりのモノグラムエクリプスで作ったら、もっと特別っぽくなると思ったのです。

このとき、モノグラムエクリプスは通常のスペシャルオーダーのラインに存在しませんでした。けれども、M氏に1ヶ月くらいかけて調べてもらい、イレギュラーだけれども制作できると回答をもらいました。

1ヶ月もかかったのは、ルイヴィトンの中でもモノグラムエクリプスの色違いをオーダーした前例がないため、作っていいかどうかの話し合いがあったようです。

まあ、とにかくできるということだったので、11月に正式に発注をかけたのです。もちろん費用は前金で一括です。某雑誌の原稿料が全額消えました(爆)。爆死です。

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M氏によれば、トランクのイベントも当面ないので、半年くらいでできるのではということでした。ところが、待てども待てどもできあがってくる気配がない(笑)。

僕は2018年7月の「かがり美少女イラストコンテスト」で、このウォッチケースを使って賞品の時計を展示しようと思っていたのですが、間に合いませんでした。

M氏ががんばって調べてくれました。すると、今度はパリのルイヴィトンの本部と、日本のルイヴィトンの間で、モノグラムエクリプスの色違いを作っていいかどうかという議論がなされたようです。

僕は「ただ生地の色を変えるだけじゃん!!!!!!」と思ったのですが、ブランド側としてはイメージに合わない製品を出すのはダメ、しかもまだモノグラムエクリプスは出たばかりのラインなので、作った前例がない・・・ということで大いに揉めたようです。

でも、幸いにも承認が出て、制作にかかることができたとのことでした。

↓ 工房の内部はこんな感じです。

「ルイ・ヴィトン」のアトリエに潜入、ヴィトン家5代目にインタビュー - YouTube

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それにしてもですよ、王侯貴族やセレブや芸能人のオーダーであるならまだしも、僕ごときの思い付きのオーダーでここまで真剣な議論が交わされるのです。

どう考えても、時間をかけすぎです。金額的にも採算が合わないでしょう。けれども、ルイヴィトンは自社の製品として恥ずかしくない製品を作らねばならないと、真剣に考えていることがわかりました。

ルイヴィトンのモノづくりに対する真面目すぎる姿勢を強く感じました。

納得いくものでなければ作らない。どんな顧客からの要望であっても、クソ真面目すぎるほど真面目に対応する。こういう姿勢を創業以来貫いてきたことが、ルイヴィトンが高級ブランドとして世界中に認知されている大きな要因だと思います。

こういう姿勢は、日本の伝統工芸やモノづくり企業がもっとも学ばねばならないこと、といえるでしょう。

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11月2日、工房から発送されたと連絡があり、数日後にようやく届いて、お披露目会を行いました。

時間はかかりましたが、感無量です。ぬいぐるみを入れてもとてもかわいらしく、製品の完成度の高さに感嘆しました。

さて、僕は贅沢をするキャラでもないので、当面はこのような立派なものを買うことはないでしょう。

けれども、腕時計好きとしてとてつもなく欲しいのが、パテックフィリップの時計です。ゆくゆくは8本揃えて、次はパテックカラーで作ってみたいと思いました。そもそもパテックを8本揃える日がくるのでしょうか? けれども、僕はオタクですので、物欲には忠実です。夢は意外と想っていれば叶うのではないかと、信じています。

ルイヴィトンのスペシャルオーダーは、そういった夢を持たせてくれる品物であることは間違いありません。

最後になりますが、制作する機会を与えてくださったルイヴィトンのM氏とT氏をはじめ、M氏から引き継いだK氏、トランク担当のプロフェッショナルI氏、そしてこのひとつの製品が生み出されるまでに多くの人の努力があったものと思います。貴重な体験をさせてくださった多くの方に、お礼を申し上げます。

 

町おこしin羽後町―美少女イラストを使ってやってみた

町おこしin羽後町―美少女イラストを使ってやってみた

 

 

漫画家のサイン色紙、不要になったらどうすればいいのか?

私は、嫁が漫画家であるとともに、漫画家やイラストレーターのサイン色紙の収集家である。そのため「まんだらけ」のホームページや、「ヤフオク!」などのオークション、フリマサイトのチェックは欠かせない。

昨今、漫画家やイラストレーターのサイン色紙が出品されると、売るな!」「転売屋だ!」と非難する人がいる

そういう人に質問なのだが、飽きたら捨ててしまえばいいとでもいうのだろうか?

それとも、誰かにタダであげればいいのだろうか? 

捨てるのは論外だ。貴重な作品が失われることになってしまう。タダであげたとしても、あげた相手が転売するかもしれない。欲しがるような相手が近所にいることは稀だし、ネットで募るのも手間だ。「本当に愛しているファンのところにタダで渡ればいいのでは」と言う人がいるけれど、相手の本心なんて、そう簡単にわかるはずがない。わかる人はエスパーだろう。

結局はオークションやフリマサイトに出したり、「まんだらけ」などのショップに売るのが手っ取り早いのである。

したがって、このブログのタイトルの質問に対する答えは、売れ!というのが正解といえる。

マニアの世界は、なんだかんだでお金がものをいう世界だ。本当に欲しい人はきっちりとお金を出す。そして、お金を出した人は品物の価値をわかっているから、大事にする。適切な管理がされるし、品物の寿命を延ばすことになるのだ。

ピカソにしても、ルノワールにしても、古今東西の芸術家の作品が残ってきたのはなぜだろうか。オークションなどで売買する仕組みがあり、しかも盛んに取引が続けられてきたためである。

「飽きるくらいなら入手するな」と言っている人がいたが、バカじゃないかと思う。特定の漫画やアニメのファンを、5年、10年以上熱心に続ける人は稀だ。浮気性で“俺の嫁”がひっきりなしに変わることは、たくさんの作品に触れているオタクであれば当然である。魅力的なタイトルが出てくれば、過去の作品への情熱は失われていく。

「ONE PIECE」や「ドラゴンボール」のようなビッグタイトルを除き、大半の作品は1年もたたないうちに消費され、飽きられていくのだ。それでも、ファンを長く続ける人は確実に存在する。売買を経て、そうした愛好家のもとにグッズや色紙が渡れば、品物にとっても幸せといえるのではないか?

私は、漫画家の原画やサイン色紙は芸術品であると考えている。手塚治虫氏の原画が海外のオークションで3500万円で落札されたと話題になったが、世界の文化に与えた影響力から考えると、安すぎると考えている。そもそも、「まんだらけ」や神田神保町の漫画専門書店に行けば、手塚氏のイラスト入りサイン色紙や原画が100万円以下で買えるのだ。繰り返すようだが、安すぎる

漫画文化は日本の芸術として評価が高い。しかし、評価されているのは本やアニメのような完成品に対してだろう。原画に対しての評価は十分に定まっておらず、二次流通のマーケットができあがっていない

もっともノウハウを持っているのは「まんだらけ」だが、それに比肩するオークションを主宰する企業が見当たらないのだ。

国内に早急な整備が必要だろう。そうしなければ、海外にどんどん漫画家の原画やサイン色紙が流れてしまい、江戸時代の浮世絵のようになってしまうことが危惧される。国内にマーケットが生まれ、適切に売買がなされることで、作品の散逸を防ぎ、後世に引き継ぐことに繋がると私は考えている。

 

※ 長くなったので、次に続きます。

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 ↑ 最近、仕事でちばてつや氏からサインとイラストを描いていただいた。私は仕事柄、漫画家のインタビューが多い。また、嫁が漫画家であるのだが、一流の漫画家の原画を間近で見ることは彼女にとってもプラス効果が大きいのだ。